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地場産業会館(印章資料館)
地場産業会館について

一方、印章技術の習得にも長い年月を要します。六郷地区には幾多の修行を経て、卓越した技を達成した多くの技術者がいます。
六郷地区の印章は、生産高日本一と同時に、日本一の技術と歴史を誇る伝統工芸品といえ、地場産業会館(印章資料館)は、様々な印材をはじめ、十鐘山房の印譜、印章の歴史、貴重な資料等が展示されています。
十鐘山房とは…
中国の一大コレクター陳介祺が蒐集した2000年から2500年前の古銅印の印譜集である。30挙191冊という古今を通じて最大無比の古銅印譜である。
本書は縦24.3センチ、横14.9センチ。欄格は縦11.9センチ、横7.3センチの中型本で書心表上に「十鐘山房印挙」と版示してある”印挙”としたのは篆刻家の必読書である元の吾丘衍の「35挙」、清の桂馥の「続35挙」にならったという。何しろ収録印数1万数百方という膨大なものであるから、その鑑別整理と押捺成冊には1方ならぬ苦心と努力が払われたであろうことはいうまでもない。
著者は、それらすべての困難を克服して、今やその成冊を目前にして光緒10年に72歳で没している。よって成譜に至らず、没後未装のまま世に出て、現在の48類30挙の形になったのは後人の編輯装冊するところと伝える。
香港大学の張喧氏が1955年7月「十鐘山房?例考」を発表している。これが印挙研究の最初の最もまとまったものといえるようだ。その中で、「印挙はこの世に完本なく、また定本なし。」と書かれている。原鈴本のため10部しか作成されず、現存する7部の印譜集はそれぞれ異なった製本となっており、それぞれが貴重な美術品である。また骨董的価値も高く、全国の印章関係の蒐集家や愛好家、美術館が購入を望んでいる。